ESG

社会

ダイバーシティ&インクルージョンの推進

基本的な考え方

当社グループは、より多くのお客様の「豊かな時間」創出のためには、さまざまな価値観を理解し、時代・社会に即した(時には一歩進んだ)提案につなげる必要があると考えます。そのため、多様なバックボーンを持った人財が活躍できる環境を整えるとともに、全ての人財のステップアップを応援します。

ダイバーシティ推進方針

多様な人財が活躍できる会社となるためには、「個を生かす風土」という土台があり、その上に「持続的成長」と「継続就業」という2つの分野の課題があると考えています。私たちは、この「高いパフォーマンスを引き出す三角形」を、バランスよく整えていくことを目指します。

ダイバーシティ推進方針

※の具体的な状態

幹部層

お客様と持続的な信頼関係を構築するという業務の特性を鑑み、中長期的な顧客価値を高めるマネジメントを志向する。

上司

① 部下を把握し、② 期待を掛け、成長機会を付与し、③ 見守り・支援することで、④ 部下の成長を支援する。

会社風土

お客様視点で主体的な行動が生まれるように、タテ(上司 ←→ 部下)・ヨコ(同僚間)の対話による、場の信頼感を醸成する。

職場

育児や介護などを認め合うというお互い様の精神で、① 相互に理解し合い、② チームで助け合い仕事することで、③ 相互に成長できる職場である。

ダイバーシティ推進体制

当社では、各本部に推進担当者を設置し、会社全体および各本部でさまざまな取り組みを行っています。また、人事企画部が全社横断の施策を担当し、経営層から現場までが一丸となり、さらにグループ全体で協力しながら、ダイバーシティ推進に取り組んでいます。

ダイバーシティ推進体制

女性活躍の推進

当社グループの全スタッフの半数は女性です。女性の力は決して欠かすことのできない大切な経営資源であり、その活躍を支援することは人財戦略であり経営課題です。いつでも、いつまでも、女性が輝き続けられるように、さらに本質的な課題解決に向けて努力していくとともに、女性のキャリア形成の支援にも注力しています。

キャリア促進に向け、数値目標を設定

女性のキャリア促進を確実に推進するために、明確な数値目標を設定しています。現在は管理職比率のみを目標としていますが、今後はさらに内容を充実させ、実力ある女性を積極的に役員にも抜擢していく予定です。

2022年度実績

  • 女性管理職比率:グループ/18.3% ※目標:2027年度/25%
  • 女性役員比率:単体/8.0%、グループ/11.8%
  • 女性スタッフ比率:単体/38%
  • 男女間賃金格差:グループ/正社員72%、非正社員81%、全体69% ※目標:2027年度/75%

女性のキャリア形成

「キャリア面談」の実施

組織的なキャリア形成のために、ホテル総支配人など幹部クラスの上司によるキャリア面談を実施。出産後の労働時間や待遇、ポジションへの不安や、短時間勤務などの体制への理解浸透の必要性などについて、女性スタッフから直接意見の吸い上げを行うものです。また、面談でじっくりと語り合うことで、将来のキャリアについてのゴールイメージを共有しています。

キャリア形成支援のための各種教育研修

充実した教育研修で知識やスキルを習得することで、自分にあったキャリア形成をサポートしています。
「女性を活かすマネジメント研修」は、性別・年齢に関係なく、働きやすい仕組みや風土づくりのために行うもので、まずは上位職位からの浸透を目指しています。「女性が活躍することが、事業成長につながる」ということの再認識からスタートし、その方向性や重点テーマについて検討し、実践するためのプロセスを理解し、現場ですぐに取り入れられる「知識習得のためのグループワーク」を実施するまで、継続して各部署にてリーダー研修を行い、それぞれの職場で推進しています。

その他の主な取り組み

  • 通信教育に「女性キャリア」メニューを追加
  • 営業職女性スタッフ向け研修「Shining Forum」(会員制本部)の実施
  • 女性幹部候補研修(ホテルレストラン本部)の実施
  • 現職管理職への研修の実施

オンライン座談会の開催

2021年度から毎年、会員制本部ダイバーシティ推進プロジェクト主催で、キャリア形成支援を目的とした座談会を実施しています。毎回異なるテーマを設定し、ロールモデルとなる営業社員との対話の中で、参加者の気付きや学びを促し、女性社員・男性社員ともに営業職としての働き方を考える貴重な機会となっています。また、オンライン開催により日頃接点のない他支社の社員との交流が容易になり、全社で活躍する先輩社員の存在を認知できたことで、自身のキャリアを再考するきっかけづくりに繋がっています。いずれも事前アンケートで募った質問や疑問をゲストに渡し、当日答えるという双方参加型の工夫をしています。

<各回のテーマ・内容>
【第1回:2021年度(119名参加)】 出産を経て現場復帰している社員、課長職として活躍している社員をゲストに迎え実施
【第2回:2022年度(170名参加)】 業績優秀社員をゲストに迎え実施
【第3回:2023年度(89名参加) 】 育児休業中および育児両立をしている社員をゲストに迎え実施

直近の第3回では「育休経験者同士の情報交換、悩み・困りごとの情報共有の場を創出すること」、そして「育休復帰経験者とその上司の対談から育児と仕事の両立方法や上司とのかかわり方について学ぶこと」をテーマに2部構成で企画しました。座談会を通して、参加者は多様な働き方やマネジメントについて考える貴重な機会となりました。 初回以降、事後アンケートではほぼ全員が「満足」と回答し、参加者からは次のような感想が寄せられています。

【コメント(抜粋)】

  • あっという間に時間が過ぎるほど有意義だった。これからも仕事を頑張っていこうと思えた。
  • 普段は他の支社の方の話を聴く機会がないので、とても新鮮で励みになった。
  • 誰にも同じような悩みがあり、それぞれの異なる考え方やモチベーションも聞けて参考になった。
  • 自分が育児休業から復帰した時の働き方をイメージしやすくなった。
  • 復帰前に復帰した人と話すことで気持ちが安心した。
  • 育休中のお客様対応等が気になっていたので、実際の話を聞けて良かった。
  • 子供ができたら営業は続けられないと考えていたが、「自分で考えて仕事も時間も組み立てられる営業の方が働きやすい」というお話に納得し、価値観が少し変わった。
  • 思っていたよりも復帰しやすい環境や制度が整っていて、ライフプランを考えやすいと感じた。

令和元年度「あいち女性輝きカンパニー」優良企業表彰を受賞

2019年10月、当社は、「あいち女性輝きカンパニー」優良企業として表彰されました。表彰理由としては、社長をトップとする推進体制の下で各本部の推進メンバーが現場視点の実行的な取り組みを行っていること、さまざまな研修が女性の登用や職域拡大に効果を上げていること、仕事と育児および介護の両立支援のために独自に環境や制度を整えていることなどが挙げられました。

「あいち女性輝きカンパニー」優良企業表彰を受賞
「あいち女性輝きカンパニー」優良企業表彰を受賞

障がい者雇用の促進

当社グループでは、障がいの有無を区別することなく同じ職場でともに働くことをモットーに、障がい者雇用を促進しています。その核となるのが「事務支援センター」です。全国8カ所のセンターでは、軽作業を集約し、ホテルなど各部署が専門性の高い業務に注力できるよう支援を行っています。このような取り組みが評価され、2014年1月には天皇皇后両陛下(現上皇上皇后両陛下)の行幸啓を賜ることができました。

障がい者雇用の促進

相互向上作用によって、事業にとってはコストの低減、障がい者スタッフにとっては高いモチベーションの維持や職場への定着を実現しました。この取り組みそのものが、企業としての高い総合力へとつながります。

2022年度実績

  • 障がい者雇用率:単体/3.17%、グループ/2.96%

事務支援センターの沿革

2011年09月

「平成23年度障害者雇用職場改善好事例」テーマ:発達障害者雇用「優秀賞」受賞

2012年10月

スタッフ1名が「優秀勤労障害者」を受賞

2012年11月

「職業訓練教材コンクール」中央職業能力開発協会会長賞受賞

2013年09月

「平成25年度障害者雇用職場改善好事例」テーマ:精神障害者雇用「最優秀賞」受賞

2014年01月

当時の天皇皇后両陛下(現在の上皇上皇后両陛下)より障害者週間にちなみ、東京事務支援センターが行幸啓を賜る

2015年03月

「平成26年度ダイバーシティ経営企業100選」当社の障害者雇用が評価され選定

2015年09月

「平成27年度障害者雇用優良事業所努力賞」受賞

2016年01月

「東京都教育委員会事業貢献企業」表彰

2017年09月

「東京都障害者雇用優良取組企業表彰」障害者雇用エクセレントカンパニー賞受賞

2019年09月

「令和元年度障害者雇用職場改善好事例」テーマ:中高年齢層の障害のある方の雇用継続に取り組んだ職場改善好事例「奨励賞」受賞

事務支援センターの業務

さまざまな分野、部門の仕事を請け負い、障がい者の雇用機会の場を広げています。

主な業務

  • ダイレクトメール作成
  • 配送業務
  • 名刺制作
  • パソコンデータ入力更新
  • 契約書製本
  • ポスター葉書印刷
  • 化粧品梱包
  • レストランナプキン折り
  • リネン折り
  • 紙エプロン折り
  • ほつれ直しなどの裁縫
  • 備品管理補充
事務支援センターの業務
事務支援センターの業務

2021年度実績

  • 事務支援センターでの受託業務量(グループ・特徴的な業務のみ):名刺作成/654,040枚、DM発送/1,594,303通

当時の天皇皇后両陛下(現在の上皇上皇后両陛下)のご訪問

2014年1月31日、当時の天皇皇后両陛下(現在の上皇上皇后両陛下)が、東京本社事務支援センター(東京都渋谷区代々木)をご訪問されました。私たちの取り組みについてお聴きになられた両陛下は、ダイレクトメール作成業務や製本業務などをご覧になられ、「大事なお仕事ですね。お願いしますね」「ずいぶん長く仕事をしているのですか?」などと、一人ひとりにお声を掛けられ、激励されました。

当時の天皇皇后両陛下(現在の上皇上皇后両陛下)のご訪問

主な受賞実績

令和元年度「障害者雇用職場改善好事例 奨励賞(高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長賞)」受賞

当社は、平成25年度の最優秀賞(厚生労働大臣賞)に引き続き、「障害者雇用職場改善好事例」(主催:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構、後援:厚生労働省)の奨励賞(高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長賞)を受賞。今回は「中高年齢層の障害のある方の雇用継続に取り組んだ職場改善好事例」をテーマに、企業の障害者雇用における雇用管理の工夫や働きやすい職場にするための改善について優秀な事例として選定されました。

平成25年度「障害者雇用職場改善好事例 最優秀賞(厚生労働大臣賞)」受賞

障害者の雇用管理、雇用環境などの改善・工夫を行っている事業所の中から、他の事業所のモデルとなる好事例の募集と周知を行う「障害者雇用職場改善好事例」(主催:独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構、後援:厚生労働省)にて、平成25年度の最優秀賞を受賞しました。積極的な職域拡大や業務マニュアルの整備、障害者のモチベーション向上と維持、精神障害者の平均勤続年数が5年超という職場定着の実現などが特に評価点として挙げられています。

多様な働き方の推進

多様なスタッフ一人ひとりが自分らしく働ける職場づくりを目指し、女性活躍やキャリア形成支援、ワークライフバランスの推進、障がい者雇用の促進以外にも、さまざまな取り組みを行っています。

シニアスタッフの活躍

定年後も正社員としての継続勤務を希望し、会社が定める一定の基準を満たすスタッフについては、等級・役職によらず定年年齢を延長する制度があります。また、シニアスタッフとして定年後も1年ごとに継続雇用契約を結ぶ制度を用意。規程に定めた継続雇用年齢後も、本人が継続勤務を希望し、かつ会社が労使協定に定める選考基準により適用対象 者と認めた場合には、70歳までシニアスタッフとして雇用を継続しています(1年ごとに契約更新)。
2020年3月時点でベテランスタッフ(60歳以上)の割合は全スタッフの11.3%。今後もベテランスタッフの活躍支援を行い、ベテラン人財の持つ技術やノウハウを事業の発展に活用していきます。それと同時に、長年にわたって身につけたスキルを若手に伝承していける環境整備にも力を入れていきます。

LGBTQ+に関する取り組み

当社グループではダイバーシティ推進の一環として、多様性を認め合いながら、誰もがいきいきと働ける職場づくりのために、LGBTQ+(性的マイノリティ)に関する取り組みを行っています。全スタッフ向けに「eラーニング」を実施し、全ての管理職を対象に「管理職研修」を開催、全社に向けた「LGBTハンドブック」の配布も行っています。今後も就業環境の改善や、サービスへの展開など、さまざまな取り組みを推進していきます。

LGBTQ+に関する取り組み

【トップメッセージ(LGBTハンドブックより抜粋※一部リライト)】

リゾートトラストグループの経営理念である「エクセレントホスピタリティ」の実現には、スタッフ一人ひとりが互いに心を寄せ合い、自分らしく、いきいきと働き続けられる環境が不可欠だと考えます。近年、国際社会からの要請も相まって、日本においてもLGBTQ+への理解促進に向けたムードが高まってきています。

当社グループはこれまで「障がい者雇用促進」や「女性活躍の推進」などに取り組んできましたが、さらなるダイバーシティ風土の醸成には、スタッフ皆さんのLGBTQ+に関する正しい理解と意識が欠かせません。
リゾートトラストグループ一丸となって、より一層の取り組みを進めていきましょう。

代表取締役社長(COO)

      伏見 有貴

外国籍スタッフの登用

当社グループでは、さまざまな外国籍のスタッフが在籍しています。性別や年齢などと同様に、国籍に関係なく、全て  のスタッフがいきいきと働ける環境を整え、一人ひとりの活躍を期待しています。異なる国籍や文化を背景に持つスタッフがグループの一員として加わることによって、多様性の創出と、大きな変化が生まれると考えています。

2022年度実績

  • 外国籍管理職比率:グループ/3.8%

キャリア入社者の登用

当社グループでは、毎年多くの中途採用者が入社し、新たなキャリアを築きながら活躍しています。他社や他団体などで培った経験を生かし、また当社グループにはない視点が取り入れられることによって、新たな価値の創出につながっています。

2021年度実績

  • キャリア採用者管理職比率(グループ):67.6%