ESG

環境

生物多様性の保全

基本的な考え方

世界中に広がっている生物の多様性問題に対して、人間活動の多くが負の影響を及ぼしています。日本政府が策定した「生物多様性国家戦略2012-2020」の中で、原因や影響のタイプによって整理された「4つの危機」のうち、当社グループの事業活動は「第1の危機(開発など人間活動による危機)」との関連が強いと考えています。
リゾートの開発における環境の変化が、既存の生物の生育環境を脅かす可能性があることを理解し、事業活動を続けながらも生物多様性が保全された地球の実現に向けて取り組んでまいります。

生物多様性の保護

TNFDフォーラムへの参画

リゾートトラストグループは、自然関連財務情報開示タスクフォース(以下、TNFD)の理念に賛同し、2023年6月、TNFDの活動をサポートする企業・団体などで構成されるネットワーク「TNFDフォーラム」に参画いたしました。「生物多様性の損失を止め、回復軌道に乗せる」ことを意味する「ネイチャーポジティブ(自然再興)」に向けた取り組みを推進していきます。

TNFDフォーラムへの参画

環境設計の実施

当社の主要事業の一つである会員制事業の根幹となるリゾートホテルを建設するには、周辺の自然環境を維持し、生かしていくことがとても重要です。2018年4月にオープンした「エクシブ六甲 サンクチュアリ・ヴィラ」は、兵庫県神戸市にあり、六甲山の豊かな自然に囲まれています。「天空の聖域」と呼ぶにふさわしく、都会の生活から離れ、ゆったりとした時間が過ごせる会員制リゾートホテルです。建設する際に、六甲の自然を守り、再生する計画を神戸市と環境省に提案し、自然との共生を実現しました。もともとこの敷地は長年使われずに放置されていた場所でしたが、当社はこの土地を再利用すべく、残せる自然はできるだけ残すように既存の森林の手入れと植樹を施し、生物の保全なども踏まえて、六甲の森を再生させました。

主な環境設計事例

「モリアオガエルの池」

モリアオガエルが棲む池を守るために建設計画を一部変更。
工事完了後も、卵やオタマジャクシの観察を続けています。

「岩の上に立つヤマモミジ」

岩にしっかりと根を張り、移植できなかったヤマモミジ。
希少な1本を残すよう、周辺の建設計画を立て直しました。

生物多様性の大切さを広める「おりがみアクション」

2010年、愛知県名古屋市で「生物多様性条約第10回締約国会議(以下、COP10)」が開催されました。リゾートトラストは、この会議に参加する国際環境機関「IUCN(国際自然保護連合)日本委員会」と共同で、会議のロゴマークでもある「おりがみロゴ(多様な動植物を日本の伝統文化であるおりがみで表現するもの)」をお客様と折り、「10年後の地球」に向けたメッセージとともに、会議会場に届ける活動「おりがみアクション」を実施しました。2010年以降も、COP10にて「国連生物多様性の10年」とされた2011年から2020年までの間、2年ごとに開催される「生物多様性条約締約国会議」の年に「おりがみアクション」を開催。おりがみで折った動植物に10年後の地球へのメッセージを書いて、未来に届けました。子どもたちを中心としたお客様に楽しんでいただきながら、自然のすばらしさや生物多様性の大切さを伝える取り組みとなりました。

各事業所・施設での取り組み例

事業所・施設 活動内容
グランドエクシブ
初島クラブ

真鯛の稚魚放流

グランドエクシブ
浜名湖

ウミガメの放流

グランドエクシブ
鳴門

動物おりがみ教室